FXの有事のドル買いって何?なぜ起こるのか過去の例とコロナ渦の相場について

FXでは、有事のドル買いといわれる現象があります。

しかし、有事のドル買いとは一体どういう意味なのでしょうか。

過去の例と、コロナ渦の相場について解説していきます。

目次

有事のドル買いとは

まず初めに、有事のドル買いの意味となぜ起こるのかについて確認していきましょう。

有事のドル買いの意味

有事のドル買いとは、「何か事件が起こった時にアメリカドルが大量に買われる現象」のことです。

過去に起きた戦争・紛争や、大きな事件が起きた時は、世界中でアメリカドルが大量に買われる傾向にあります。

こうした経験則から、このような言葉が生まれました。

なぜ起こるのか

なぜ有事が起こるとアメリカドルが大量に買われるのでしょうか。

アメリカドルは世界の基軸通貨で、流動性が高いです。

そのため、有事の際には安全な資産を求めてアメリカドルが買われるのです。

ちなみに、世界からは日本円も安全な資産であるとされているので、有事が起こった際は円買いも増える傾向にあります

日本円が安全な資産である理由は、27年間連続で世界一の債権国を誇っている点にありますよ。

過去の有事のドル買いの例

では、実際に過去にどんな有事ドル買いがあったのか、見ていきましょう。

1985年プラザ合意

出典元:https://www.weekly-economist.com/2015/09/29/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%81%AB%E5%AD%A6%E3%81%B6%E9%80%9A%E8%B2%A8%E3%81%A8%E7%82%BA%E6%9B%BF-%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B6%E5%90%88%E6%84%8F-%E8%A1%8C%E3%81%8D%E9%81%8E%E3%81%8E%E3%81%9F-%E3%83%89%E3%83%AB%E9%AB%98%E3%81%AE%E6%98%AF%E6%AD%A3-2015%E5%B9%B49%E6%9C%8829%E6%97%A5%E5%8F%B7/

当時、アメリカは日本との貿易赤字に苦しんでいました。

円高ドル安にして貿易赤字を解消するため、アメリカのプラザ・ホテル行われたG7でプラザ合意を結びました。

その翌日のUSドル/日本円の相場は、たった1日で235円から255円に上昇する円高となりました。

これは、政治によって有事のドル買いが起きた一例です。

戦争などの事件に限らず、このような政治にも相場は大きく影響されます。

1989年天安門事件

出典元:https://zai.diamond.jp/articles/-/37865?page=2

当時、USドル/日本円相場は、140円台で動いていました。

しかし、天安門事件が起こった後、10日間ほどで150円手前までドルが上昇しました

中国がまだマーケットを開放していなかったことから、中国政治はアジアリスクとされ、日本円が影響を受けたのです。

この頃の日本はバブルの時代で、年末の日経平均が最高値を出すなど好景気が続いていました。

しかし、天安門事件の時には3.85%も値が下降してしまいました。

隣国の有事の際にも、影響を受けることがあります。

2001年アメリカ同時多発テロ

出典元:https://note.com/hanzawakun/n/ned922344f3e7

2001年に、アメリカでは同時多発テロ事件が発生しました。

普段有事にはドル買いが起きますが、事件の発生場所がアメリカだったためドル買いは起きませんでした

当時、120円台付近だったUSドル/日本円相場は事件後、117円から123円の間を行ったり来たりします。

その後も相場は大きく荒れ、その後115円台までドルが下落しました。

有事だからといって、必ずアメリカドルが買われるわけではないということを覚えておきましょう。

2008年リーマンショック

出典元:https://fx-today.com/chart-slump/

2007年に起こったサブプライムローン問題に加え、2008年に起こったリーマン・ブラザーズの経営破綻で、世界で経済危機が訪れました。

金融機関の負債額が分からず信用が低下してしまい、貸し渋りがあちこちで発生します。

それにより、市場に出回るお金が減ってしまいました。

世界中の市場では、手仕舞い売りが多発し、株価は大暴落しました

USドル/日本円相場は1日で98円から8円以上もドル安となり、円が上昇したのです。

このように、有事には資産を安全な所へ移そうする心理が働きます。

過去の相場の動きを知っておくことで、今後同じような事件が起きた時の参考となります。

しかし、同じような事件が起きたとしても、必ず同じ動きをするとは限りません。

リスクを抑えるためにも、世界情勢を普段から見ておくことは大切です。

コロナ渦の相場について

2020年3月に発生した新型コロナウィルス感染拡大の影響で、有事のドル買いは発生しました。

出典元:https://www.scgr.co.jp/report/survey/2020052743047/

この頃は世界で感染終息の先行き不透明から、手元に資金を置いておきたいという心理が働きます

そのため、新興国などの通貨は売られ、ドル買いが起きました

さらに、リーマンショックの頃とは違い、世界中の国が影響を受けたため、経済成長をけん引する国は不在でした。

しかし、その後、相場はドル高を脱却する傾向にあります。

8月には、約2年ぶりにドル指数が安値になり、ドル高終焉という見方をされています。

出典元:https://www.scgr.co.jp/report/survey/2020090344558/

今後は、以下の影響から円高に向かっていく可能性があります。

  • 景気の回復が遅れている
  • 金融緩和政策が長期化している
  • 大統領選挙が近づいている

さらに、アメリカは3月に経済対策で2兆ドルを使い、財政赤字が進んでいます。

景気が回復する見通しも不透明で、金融緩和政策が長期化していることから、実質の長期金利がマイナスになりました。

出典元:https://www.scgr.co.jp/report/survey/2020090344558/

このことから、ドル買いをするメリットがなくなり、6月に107円だったドルの値は7月以降は105円まで下がってきています。

一旦ドル買いは落ち着き、今度再びドル買いが起きる可能性は低そうです。

まとめ

いかがでしょうか。

有事のドル買いに備えて、過去の相場の状況を知っておくことが大切であることが分かりました。

世界的な事件や政治の動きにも、日ごろからアンテナを張っておく必要があります。

相場は色々なことに影響を受けるので、ニュースなどはチェックしておきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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